たまにはいいんじゃない?思考の流れ。

 渋谷に行った。新宿に行った。流れる嘘の音を感じ、俺は全ての音楽を殺したかった。

 メール?糞食らえ。便利?知ったことか!代わりに人間はどんどん孤独に、無力になっているじゃないか。
 でもひょっとしたら、この孤独どころかもっと究極の孤独が必要なのかも知れない。それがみんながつながり肉体を無くす、次の進化を促すためなら、人類は自らをそう仕向けているのかも知れない。
 人類がそれだけ賢明ならいいんだが。
 もしそうなれるなら、俺は嫌悪したり憎んだり、軽蔑したりしている奴らとつながり合うことに何の抵抗も感じない。
 そうした憎悪や反目は、すべて俺たちが肉体をもち、個々の維持と欲望を抱えていることに端を発するのだから。個がなくなる不安なんて、より大きな存在になれる戦慄にかき消されてしまうだろう。