ブライス・ダラス・ハワードという微妙。

 ワーナー・ブラザーズさんにご招待頂き、「レディ・イン・ザ・ウォーター」試写へ。出世作シックス・センス」に端を発する慣習だが、シャマラン作品を観賞する時、オチの予測というのが一つの楽しみ方となっていることに、異議を唱える奴はあまりいないと思う。それはどんな強引なオチでもいいから、シャマラン流のドンデン返しを期待したいという、シャマランの「ドンデン返し作家」としての地位の確立でもあった。俺はそういったところとは別に、演出の重暗さから、「アンブレイカブル」は好きだ。それはさておき、「サイン」ではそれを自ら否定し、それが成功したとは言えないまでも、その世評に抵抗を試みた。ところが「ヴィレッジ」では見事に逆戻り。今回は、そんなシャマランの抵抗第二弾とも見て取れ、そういう意味では意欲作だと言えるし、「サイン」と同じことはしていないだけに、シャマランのセカンド・ステージを大いに予感させる。俺は、次回作が「妖精モノ」と聞いていた時点で、「サイン」の二の舞いになることを危惧したが、少なくともそれを超えるものはある。それは、「サイン」が観るまでは「宇宙人モノ」かどうかさえも判然としなかった点とは明らかに違う、ということだ。これくらいは書いても大丈夫だろう。それにしてもブライス・ダラス・ハワードは親父によく似ている。その微妙さが、ファンタジー向けのルックスかも知れない。シックス・センス コレクターズ・エディション [DVD]アンブレイカブル [DVD]サイン [DVD]ヴィレッジ [DVD]