異音の正体(名称募集中)。等々。

 セックスの時、マンコに空気が入り、「ブボッ!」と屁のような音を立てることがある。そう、貴明が昔「オナラじゃないのよ!」とネタにしていた、あの現象だ。
 この現象に付けられた名はあるのか、俺は今まで出来る限り、男女や出身地の別なく聞いて、その情報を集積してきたつもりだ。今までの結果では、大体が“マンコの屁”という意味合いの言葉ばかりで確定的なものがない。
 そこでそれらを総合して個人的に、『マン屁』と命名して勝手に呼んできた(読みは由利徹の「おしゃまんべ」から“まんべ”としている)が、間もなく退院となる、この度の入院で、まさか身を持って同じ様な経験をするとは思わなかった。
 それはまさに、『チン屁』とも呼びたくなる現象で、要するに尿管を一日入れられていたことで、膀胱に空気が入ったらしい。そのため尿管を抜いて初小便の時、象が鼻息と共に水を吹き出す様な放尿をすることになった。
 勃起ではなく、内側からの水圧と空気圧で強制的にチンポが真っ直ぐ伸び、排出と同時にチンポが音を立てて震えた。昔、「トゥルー・ロマンス」をビデオで視聴中、狂った女によっていきなり尿道に柿の種(辛口)を入れられたことがあるが、そうした激痛や不快感もなく、妙なバイブレーションが排出のあいだ続く。
 肝心の音は「ブボボボ…」とエンジン音みたいで、ランボーを拷問する警察署の消火栓のごとく、小便にも勢いがある。おそらく、南方妖怪“チンポ”が空を飛ぶ時のジェット噴射も、似た感覚なんだろう。
 自分の肉体でのこうした新発見は、15年ほど前、自分で乳首にピアスの穴を開けた時、針を刺した乳首の先端から、白い液(父乳?)が一滴垂れてきたのを目撃して以来かも知れない。
 まぁ、人間の肉体にも、まだこうして神秘が残ってるようだが、追求しても所詮人間。男女ともに、いずれもその程度のしょぼいレベルでしかないってことが、人間の不完全性の証明なんで、特に知る気もないけどな。


 パラマウントピクチャーズ・ジャパンさんのご招待で「スター・トレック」試写へ。俺のロードショー劇場での実写映画体験で最も古い記憶は、「スター・トレック2:カーンの逆襲」を父に連れて行ってもらったことだ。父が単に続編を観たかったからか、俺がテレビで一作目を観たからか定かでないが、アニメ以外の劇映画は「2」からなのである。その後、夕方のテレビ再放送枠で「宇宙大作戦」は「スペース1999」と交互に視聴し、特に映画版「スター・トレック」はシリーズ全作をリアルタイムで嗜むことが出来ている。お蔭で、長じてある雑誌の「スター・トレック」特集にまで携わることが出来たので、初期にスクリーンによる刷り込みを行ってくれた父には感謝したいし、巡り巡って同居させてもらっている現在、本当は父と観客として観たかった。なぜなら、今回の敵であるロミュラン星人・ネロ(エリック・バナが判別しにくい重メイクで熱演)が、ワームホールを通じ並行宇宙から出現したように、俺にとっての今回のシリーズ仕切り直しは、父に導かれた入り口に繋がっていた、映画的体験のワームホールだったからである。また、ネロがロミュランの奴隷出身という設定は、宇宙歴刻みのうるさい見方を一度リセットするための仕切り直しとはいえ、シンゾンの登場した前作「ネメシス/S・T・X」にも通じ、従来の“普通の”ファンにも入りやすい配慮が嬉しい。ならばディナ・メイヤーにも出て欲しかったが、それは俺の好みの問題なので抜きにしても、やはり最大の見所はレナード・ニモイの再登場に尽きるだろう。渋々でもこの歳での登場は、渥美清が“寅さん”として図らずも死んだように、自ら“スポック”として役に殉じようという、ニモイの圧倒的な意志が凄みと共に伝わってくるので、話に関係なくても泣けてくる。それに呼応するように演じられる若き日のスポック役も、似具合を超越して素晴らしく、彼の母としてウィノナ・ライダーも「シザーハンズ」以来の老けメイクに挑戦。ウィノナ自身も老けたので、昔ほど違和感がないのが悲しいが、全てを初期化し、振り出しに戻すエンディングの多幸感で帳消しになる。つまり、純粋な新作としては予習ゼロで臨むと不明点はあるだろうが、白紙の状態で来る観客は、過去を遡って多数の続編が控えていることを考えると、単純に羨ましい限りだ。ちなみにチョイ役のレイチェル・ニコルズは「G.I.ジョー」に期待してるし、アントン・イェルチンはロシア語が堪能なだけで、カイル・リースでもあるため、役の大きさから言えばそっちに本腰を入れて構わない。代わりに、スコットの連れてたイウォークもどきの再登場を期待したいが、何よりゾーイ・サルダナのウフーラは本作でしか拝めないので、最低限彼女だけはチェンジしない続編を待つとする。


 一観客として「ターミネーター4」へ。今まで“スカイネットの乱”阻止がテーマだったが、本作が出来てしまったので、それは無駄と証明された。だが、一応「T3」をスルーしているとはいえ、これが本当に三部作なら、人類vsスカイネットの戦いが始まった以上、結末は打倒スカイネットまで描かないと認められないぞ。どちらかが壊滅するまでを描き、「マトリックス」駄作化の轍は避ける必要がある。まぁ今回はそんな遠大な風呂敷の発端として、淡白に見えても要点が小出しにされているので、その資質にロクな判断材料がなかったMcGを見直したし、良しとするか。結局、出演者総入れ替えから「T3」を無視しただけで、本シリーズの詳細設定にうるさい奴(は「ラジコンボーイ」の“田峰田”編でも読んでてくれ)以外なら、ケイト・ブリュースター(妊娠中)や、サイバーダイン初号機も出るし、「T3」を挟んでも違和感ゼロ。むしろ織り込まれたネタは、監督以下「スタッフが如何に一作目を研究したか」アピールが強く、鍵を握る謎の男を演じる俳優(キャメロン新作「Avatar」主演)の起用も含め、キャメロンへのゴマスリに見えなくもない。端的には一作目の冒頭、暗闇に浮かぶジョン・コナーの顔の傷の由来や、一作目のサラの写真とリンダ・ハミルトンの声、果てはアイコラ状態のシュワ登場など、苦し紛れに盛り込んだ印象もある。また、当時のシュワの横分け再現は評価するが、皮膚のマット感が強く、まだ技術が及ばないのがバレて残念。物語についてMcGは完成前に「アラビアのロレンス」を引き合いに出してたが、そうした既視感のある引用の連続で物語を牽引しているだけで、間違っても深みを期待してはいけない。引用元も「〜ロレンス」どころか、「マッドマックス2」、「大脱走」など凡庸だが、元来この続編自体が観客の既視感で成り立ってもいるので、現時点ではあまり逸脱できないのは無理もない。ただし、ガキのジョンが習得した技が思わず生きたり、「T3」ほどでないがギャグもあり、バランスは悪くない。キャスティングは、人間側の将軍にマイケル・アイアンサイドの起用は評価できる。それも、官能的ですらあった、「スキャナーズ」の彼ではなく、「トータル・リコール」や「ハイランダー2」、「スターシップ・トゥルーパーズ」等の“バカSF顔”に徹している彼が素晴らしい。ならばディナ・メイヤーにも出て欲しかったが、繰り返してもしょうがないな。カイル役のアントン・イェルチンは別に似てないが、「スター・トレック」のチェコフよりマシなので、今後はこっちに集中すべきという点は繰り返す。しかし、次作も引きずりそうだが、T-800の開発より、人間の肉体を利用し機械化する方が、テクノロジーとして高度な気がしてるのは、俺だけか?トゥルー・ロマンス [DVD]ランボー [DVD]ゲゲゲの鬼太郎・大海獣 [VHS]スター・トレック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]スター・トレック2 カーンの逆襲 [DVD]宇宙大作戦 シーズン1 デジタル・リマスター版 [DVD]宇宙大作戦シーズン2  デジタル・リマスター版 [DVD]宇宙大作戦シーズン3<デジタル・リマスター版> [DVD]スペース1999 1st season DVD-BOXスペース1999 2nd Season DVD-BOXスター・トレック ネメシス [DVD]第48作 男はつらいよ 寅次郎紅の花 HDリマスター版 [DVD]シザーハンズ (特別編) [DVD]G.I.ジョー [DVD]ターミネーター4 コレクターズ・エディション [DVD]ターミネーター3 スタンダード・エディション [DVD]ターミネーター2 ダブル・エディション [DVD]ターミネーター [DVD]マトリックス リローデッド [DVD]マトリックス レボリューションズ [DVD]熱血!! コロコロ伝説 vol.4 1983-1984 (ワンダーライフスペシャル コロコロ30周年シリーズ)アラビアのロレンス 完全版 [DVD]マッドマックス2 [DVD]大脱走 [DVD]スキャナーズ DVD-BOX デジタルニューマスター版トータル・リコール [DVD]ハイランダー2/甦る戦士 劇場公開版 [DVD]スターシップ・トゥルーパーズ [DVD]