映画浣腸、その一。

 最近ある事態が俺の周辺で進行中のため、あまり書くことが出来ない。もちろんある事態とはテロとかそういうのではないが、大事なことなので、当面はそれ重視だ、しかしクソは溜まる。だから出しておく。最近見た夢で、あの女が、俺に肛門性交を懇願していた。これは実際にいつもケツの穴に入れて欲しいと頼まれていたので、夢の中にも浸食してきたらしい。もちろん、現実には俺は拒否。チンポにウンコがつくのが嫌だから。けど、夢に出ることは、現実にあの女を引き裂いてやれなかったことが、尾を引いているのだろう。


 20世紀FOXさんのご招待で「ファンタスティック・フォー:銀河の危機」試写へ。Dr.ドゥームが暴れればいい映画だし、ネタに苦慮したか、別作品との抱き合わせで来るとは思わなかったが、物語自体の整合性は取られているし、何よりジェシカが美しければ、その他の部分に文句を言う奴はいない。その意味では、この作りは正解だが、ヒーローものなのに、前作以上にMr.ファンタスティックのキモい描写が増えていたのは驚いた。


 ワーナー・ブラザーズさんのご招待で「さらば、ベルリン」試写へ。現代で50年代ノワールを作る(再現する)ことの難しさを教えられたし、その無謀な挑戦をすること自体が、コンセプチュアル・アート並に、この作品にとっての意義だということがよく分かる。ソダーバーグはやっぱりこういう方が向いているし、「KAFKA迷宮の悪夢」とかに果敢に挑んでいた頃が偲ばれる。そして、クルーニーも久々に渋かった。でも、エロ描写まで昔じゃなくて、今風にチョイスしたのは正解だね。ちなみにクルーニー、渋さだけではなく、次はきちんとした極悪人をやるべし。


 ワーナー・ブラザーズさんのご招待で「インベーション」試写へ。言わずと知れた「SFボディ・スナッチャー」のリメイクだが、皆細菌型宇宙人に乗り移られる点で、あからさまなSF表現は敢えて避けている。しかもその侵略は悪いことではなく、お蔭で戦争も貧困もない世界が実現しかけるが、独り息子の為に抵抗するニコール・キッドマンのせいで邪魔が入るのがこの物語。今の人類だって、進化のきっかけは細菌って説もあるし「2001年宇宙の旅」だって、宇宙人のお蔭で進化すんのにな。人間の視点からすれば、正しい結末かも知れないが・・・観てよく考えてみて欲しい。新年の「I AM LEGEND」にはこうした視点が入っているんだろうか?入っているべきだ。入っていて欲しい。なぜなら一番悪いのは、人類だから。


 UIPさんのご招待で「キングダム/見えざる敵」試写へ。敵意むき出しのテロから始まる、物語の凄まじい緊張感、後半の「ブラックホーク・ダウン」を濃縮したような銃撃戦、状況の把握さえ困難な、リアリズム重視のカーチェイス、そして超ビターなラスト。言うことなし。かなりアメリカ〜サウジへの皮肉が効いていて、その癒着を暴く為の導入部となる、タイトルバックのセンスは劇的にカッチョエエぞ。


 ワーナー・ブラザーズさんのご招待で「ブレイブ ワン」試写へ。恋人を殺されたジョディ・フォスターが、復讐に走り葛藤する話だが、こうした理不尽な出来事に翻弄された人間にしか理解できない、途方もない悲しみが作品を支配している。だから、心身共に傷付いた人間こそ、涙を流せる暴力映画。スジは70年代暴力映画にありがちなノリをわざと出していると思う。それでいて、そうした場合どうするのかと言うことを、現実的に、真摯に見つめているから感動できるのだろう。もちろん、その熱意の底には、ジョディが経験した「タクシー・ドライバー」や、その周辺の大統領襲撃なんかは無視できないし、観ていて嫌でも連想されたので、ジョディ自身のトラウマに対する30年振り落とし前なんだと思う。だから、あの作品に影響されている人間は全員観るべきなんだよ。ちなみに殺されるジョディの恋人は「プラネット・テラー」のキンタマ集め人だった。挙げ句デカのひとりは「プラネット・テラー」のシッコだし、この物語を「リップスティック」とか、「悪魔のえじき」みたいな“レイプ復讐もの”の変奏と考えて、ニール・ジョーダンの新作と言うことをあまり考えなければ、実に「グラインドハウス」的な作品なんだな。ファンタスティック・フォー[超能力ユニット] <新生アルティメット・エディション> [DVD]KAFKA 迷宮の悪夢 [VHS]SF/ボディ・スナッチャー [MGMライオン・キャンペーン] [DVD]ボディ・スナッチャー/恐怖の街 [DVD]2001年宇宙の旅 [DVD]ブラックホーク・ダウン スペシャル・エクステンデッド・カット(完全版) [DVD]タクシードライバー スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]リップスティック [Laser Disc]悪魔のえじき〈ヘア無修正版〉 [DVD]